2012.03.30 Friday
赤目の世界
まいにち紫色の空を背に
薄暗い駐車場に
赤い目を光らせる。
それがわたしの仕事。
すべての動くものを逃さず記憶。
目が赤いのは、
車のテールランプと
事件が起こった時、人様の血が
良く見えるようにするためと聞いた。
心はない。
しかし
どうやらわたしが見ているこの白い夕焼けは、
どうやらわたしが見ているこの白い夕焼けは、
この赤い目からしか見えないらしい。
その一時だけ
世界は白く輝き
それはそれは美しいと思えるのだ。